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BITE THE LUNG



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BITE THE LUNG

カーテンコール

Lyricist:遠藤満
Composer:遠藤満

12人しかいない安い芝居小屋で
役者は汗をかいて必死に演じてる
何度もかみながら何度もやり直す
照明なんてない 暗い晴れ舞台

退屈そうな客 「早く終わらないか」
催促している冷酷な視線
それでも奴は目をそらさずに誠心誠意の演技
目つきひとつで存在の放棄なんてしたくない
誰にも奪われたくない

「いつかはそこにある階段を昇って、
完璧な姿で生きていきたいんだ!
たくさんの余裕を持って…」

役になりきろうと台詞を丸暗記
髪も伸ばして必死になりきった
人あたりが悪い奴なので誰とも口をきかずに
塞がってばかりいたら
大事な人が離れていっても気づけなかった

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「客観的にみて価値はないけれども、
僕が存在する理由がそこにあり
そこでしか意味をなさないから」

「やがて視界をさえぎっていく幕を
ずっと見届けてすべてが終わって
カラの客席におりてみた
なんだかそこにあったものが怖くて仕方がなかった
現実と夢をはっきり区切ってたような気がしたんだ」
そして奴はひとりきりでカーテンコールをする

そこから見えたものは等身の自分
何もない景色 見守っていたのは13人目の客
離れていった大事な人だ
「夢を見せるのが僕の生きがいだよ
夢を与えて君といたかった
余裕をもつために役に没頭して
カーテンコールまでやっと辿りついた
でも一人になってはじめて気づいたよ
存在だけなのにやたらと不自然だ」

影は光になって 辺りを照らして カーテンは下りた